☆ハイローハート
「へ?ケータイ忘れたの?
俺の部屋??
今ちょっと家出てるから、帰ったら探すけど」
電話口から、かすかに女の声がきこえてくる
「あー……うん
まあ、別にいいけど……はいはい」
電話を切った理一が玄関に向かって歩いていくのがわかって振り返った
「理一??どこ行くん?」
「さやかがケータイ俺の部屋に忘れたって言うからさ、届けてくる」
「……待って……」
腰が抜けたように立てなくて、座り込んだまま呼び止めた
「は?」
「……お願い、ちょっとでいいから、居て」
「…………」
少しの間を置いて、理一は靴を履く
「理一、行かんといて……」
「……国坂に来てもらえば?」
冷たい室内は、アタシの体をどんどんと冷やしていく
「電話すりゃ、男なんて何人でも来るだろ?」
アタシは一度ぎゅっと閉じた目をあけて理一を見た
「アタシが、……簡単にヤレそうな女に見えるから?」
フローリングの冷たさが体に移る
理一が自分の靴を見るように下を見るから柔らかい前髪が彼の目を隠してしまった
「違うの?実際そうじゃん」
理一の声って、こんな声だっけ……?
俺の部屋??
今ちょっと家出てるから、帰ったら探すけど」
電話口から、かすかに女の声がきこえてくる
「あー……うん
まあ、別にいいけど……はいはい」
電話を切った理一が玄関に向かって歩いていくのがわかって振り返った
「理一??どこ行くん?」
「さやかがケータイ俺の部屋に忘れたって言うからさ、届けてくる」
「……待って……」
腰が抜けたように立てなくて、座り込んだまま呼び止めた
「は?」
「……お願い、ちょっとでいいから、居て」
「…………」
少しの間を置いて、理一は靴を履く
「理一、行かんといて……」
「……国坂に来てもらえば?」
冷たい室内は、アタシの体をどんどんと冷やしていく
「電話すりゃ、男なんて何人でも来るだろ?」
アタシは一度ぎゅっと閉じた目をあけて理一を見た
「アタシが、……簡単にヤレそうな女に見えるから?」
フローリングの冷たさが体に移る
理一が自分の靴を見るように下を見るから柔らかい前髪が彼の目を隠してしまった
「違うの?実際そうじゃん」
理一の声って、こんな声だっけ……?