☆ハイローハート
とよきは困惑顔で後頭部をかいてるし、俺は怖くて振り返りすらできないんですけど……


背中にビッシビシ視線感じるんですけど、俺、石になってませんか??

チャコちゃんともう一人の女の子は何食わぬ顔で、入ってきたマンションの住人を俺越しに見ている


エレベーターの方へ向かう足音がやっと聞こえなくなって俺が一息ついたとき、チャコちゃんが「あの子知ってる」と耳を疑うようなセリフを吐いた


「え???」

「あの子、一緒の学校だもん」


どっかで見たことある制カバンだと思ったら、あこと一緒のS女って事かよ

そりゃ見たことあるわけだ


「一学年下なんだけど、入学してからずっと何かしら問題起こしてるよね」

ともう一人の女の子と顔を見合わせて笑っている

……一学年下って、

チャコちゃん、年上っっ??

いや、自己紹介とか聞いてなかった俺が悪いんだけど、すげー衝撃的


「問題って??」

とよきはそこに食いついて聞き返していた


「あの子の友達って、モロとかいうハーフの子でしょ??
入学して早々、男巡って三年生と乱闘起こしてたし」

……みさきの太ももに残る傷跡を思い出す

「男女交際禁止なのに、校門で男待たせて一緒に帰ったり……ね?」

とチャコちゃんは思い出しながら友達とうなずきあっている


……校門で男が待ってた?
誰?
そんな話一度も聞いてないし……

「さっきの子は、風俗のバイトしてるって聞いたことあるー」

チャコちゃんの友達のセリフに、俺ととよきは目を丸くした

……フーゾク??

「そうそう、モロって子はAVに出演してて、最高7Pしたんだって」

……AV

いやいやいや、7Pって!!!

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