☆ハイローハート
数駅先の大きな駅でアタシ達は降りて駅前のファーストフード店へと向かった
平日の朝っぱらから制服だとサボり丸出しだし……
と、二階席のはしっこを確保する
「お詫びお詫び」
と洋平くん(ハートなし)に安いポテトとシェイクをおごってもらった
……恩恵にあずかったあことしてはラッキーだと思うけど、流血沙汰をおこされたアタシとしてみればポテトとシェイクって……!
(どんなけ安いねん……)
しかも喉かわいてるって言ったのに、ごくんごくん飲めないシェイクときた
最初勢いたっぷりに吸い込んでみるも、ゆっく~りゆっく~りストローをあがってくるシェイクにじれったくなって、コップを揺らしながらストローでぐさぐさぐりんぐりんかき混ぜる
あこが毛先を片手でいじりながら「もう~4月早々サボりってありえないんだけど」と愚痴っている
アタシは立ち上がって近くにあるダストボックスに乗せてある紙ナフキンを取りに行った
「あ、諸岡~アタシのも取って」
あこに言われて、多目にとって席に戻る
「女友達を苗字で呼び捨てるって珍しくない?」
って洋平くんがあことアタシの顔を交互に嬉しそうに見ている
アタシはカバンから手鏡を取り出してテーブルに置くと、走って乱れた髪を今更整える
胸の下まである髪の毛先が絡まっていて、口を尖らせながらそれをほぐした
髪を整えて鏡をとじると、アタシの手からそれを奪い取ったあこが「んじゃ、モロ」と抑揚のない声で言った
「……いや、それ結局苗字じゃん」
洋平くんは苦笑している
あこは鏡を手に持って首を傾げながら手ぐしを通している
つやつやの黒髪がまるでシャンプーか何かのCMみたいに流れた
「モロは最初からアタシをあこって呼んでるよね」
「だって、昨日の男達がそう呼んでたからさ」
まだアイスクリームに近いシェイクを吸引しても、ちっとも喉がうるおわない
洋平くんが「え?二人とももしかして彼氏持ち~??」なんて大げさに驚いた声を店内に響かせた
「いや、アタシは引越してきたばっかりやしおらんけど」
「アタシはいるよ」
しれっと答えたあこが手鏡をアタシに返した
平日の朝っぱらから制服だとサボり丸出しだし……
と、二階席のはしっこを確保する
「お詫びお詫び」
と洋平くん(ハートなし)に安いポテトとシェイクをおごってもらった
……恩恵にあずかったあことしてはラッキーだと思うけど、流血沙汰をおこされたアタシとしてみればポテトとシェイクって……!
(どんなけ安いねん……)
しかも喉かわいてるって言ったのに、ごくんごくん飲めないシェイクときた
最初勢いたっぷりに吸い込んでみるも、ゆっく~りゆっく~りストローをあがってくるシェイクにじれったくなって、コップを揺らしながらストローでぐさぐさぐりんぐりんかき混ぜる
あこが毛先を片手でいじりながら「もう~4月早々サボりってありえないんだけど」と愚痴っている
アタシは立ち上がって近くにあるダストボックスに乗せてある紙ナフキンを取りに行った
「あ、諸岡~アタシのも取って」
あこに言われて、多目にとって席に戻る
「女友達を苗字で呼び捨てるって珍しくない?」
って洋平くんがあことアタシの顔を交互に嬉しそうに見ている
アタシはカバンから手鏡を取り出してテーブルに置くと、走って乱れた髪を今更整える
胸の下まである髪の毛先が絡まっていて、口を尖らせながらそれをほぐした
髪を整えて鏡をとじると、アタシの手からそれを奪い取ったあこが「んじゃ、モロ」と抑揚のない声で言った
「……いや、それ結局苗字じゃん」
洋平くんは苦笑している
あこは鏡を手に持って首を傾げながら手ぐしを通している
つやつやの黒髪がまるでシャンプーか何かのCMみたいに流れた
「モロは最初からアタシをあこって呼んでるよね」
「だって、昨日の男達がそう呼んでたからさ」
まだアイスクリームに近いシェイクを吸引しても、ちっとも喉がうるおわない
洋平くんが「え?二人とももしかして彼氏持ち~??」なんて大げさに驚いた声を店内に響かせた
「いや、アタシは引越してきたばっかりやしおらんけど」
「アタシはいるよ」
しれっと答えたあこが手鏡をアタシに返した