☆ハイローハート
「わわっ、暴力はんたーいッ!!」
ナルの声は、どこかすっとぼけていて深刻さがない
「テメ、さっきからうるせーよ」
と誰かの声が聞こえてくるけど、再び目の前に現れたチャコちゃんのお兄さんの姿に遮られてナルが見えない
髪の毛を左手でひっぱりあげられたまま右手で殴られると視野が横に向き、ナルが追いかけてくる男から逃げ惑いながら神社前を通ったうちの学校の生徒に大声で呼びかけているのが見えた
「おーい!そこのキミ!!
ケーサツ!ケーサツに連絡して!!
それと!!!水泳部の種田とよき呼んで来て~!!」
……引き戻されてもう一度同じ場所を殴られると、口の中の血の味が増す
狭くなってくる視界に映るナルは追いかけてくる男の顔面に自分のカバンをなげつけると、不意打ちで相手の肩と後頭部をつかんで……
参道に並ぶ「○○酒造 寄贈」と書かれてある四角い石に思いっきり相手の顔を打ち付けた
一撃で男はそのまま前のめりに倒れていく
「何してんだよ!」と他の男が走って行って、また逃げ出すナル
「だって、人数的に不利だからさー、一撃必殺じゃないと」
なんて弁解をしてる
「テメーがふざけてるヤローだから、友達までふざけてんな」
と目の前の顔がそう言うと、今度は腹部を強打され口の中に溜まった血が吹き出したのがわかった
残りの二人に挟み撃ちにされてナルはつかまったらしい
「…………っの」
声を出すと、喉から搾り出されたような音しか出ない
チャコちゃんのお兄さんに「……なんだ」と更に髪を掴み持ち上げられる
「友達は関係ないんで、……離して、もらえます……?」
「なんでやり返してこねーんだよ、死ぬぞ?」
…………殺す気っすか…………
「それでチャコちゃんの気が済むなら……全然いいんで」
「あっそ」
相手はあっさり俺から手を離すと、三度目……同じ場所を殴られて、倒れた体を蹴られた
ナルの声は、どこかすっとぼけていて深刻さがない
「テメ、さっきからうるせーよ」
と誰かの声が聞こえてくるけど、再び目の前に現れたチャコちゃんのお兄さんの姿に遮られてナルが見えない
髪の毛を左手でひっぱりあげられたまま右手で殴られると視野が横に向き、ナルが追いかけてくる男から逃げ惑いながら神社前を通ったうちの学校の生徒に大声で呼びかけているのが見えた
「おーい!そこのキミ!!
ケーサツ!ケーサツに連絡して!!
それと!!!水泳部の種田とよき呼んで来て~!!」
……引き戻されてもう一度同じ場所を殴られると、口の中の血の味が増す
狭くなってくる視界に映るナルは追いかけてくる男の顔面に自分のカバンをなげつけると、不意打ちで相手の肩と後頭部をつかんで……
参道に並ぶ「○○酒造 寄贈」と書かれてある四角い石に思いっきり相手の顔を打ち付けた
一撃で男はそのまま前のめりに倒れていく
「何してんだよ!」と他の男が走って行って、また逃げ出すナル
「だって、人数的に不利だからさー、一撃必殺じゃないと」
なんて弁解をしてる
「テメーがふざけてるヤローだから、友達までふざけてんな」
と目の前の顔がそう言うと、今度は腹部を強打され口の中に溜まった血が吹き出したのがわかった
残りの二人に挟み撃ちにされてナルはつかまったらしい
「…………っの」
声を出すと、喉から搾り出されたような音しか出ない
チャコちゃんのお兄さんに「……なんだ」と更に髪を掴み持ち上げられる
「友達は関係ないんで、……離して、もらえます……?」
「なんでやり返してこねーんだよ、死ぬぞ?」
…………殺す気っすか…………
「それでチャコちゃんの気が済むなら……全然いいんで」
「あっそ」
相手はあっさり俺から手を離すと、三度目……同じ場所を殴られて、倒れた体を蹴られた