☆ハイローハート
彼の心が美しい何かを生み出すのなら
そしてアタシがその美しさに魅かれているのなら
オルゴールケースの中に入れて閉じ込めてしまいたいけれど
っていうか、閉じ込めかけたんだけど
変わらず空を見上げている彼の顔を見てクスクス笑う
「ほんとはね、今でも、ケータイに登録されてる女のアドレス全削除したいんだけどね」
「ああ~……うん、アハハ」
「束縛したくないの
……自分がそんな女に成り下がるのもイヤなの」
彼の顔を目に焼き付けたくて腰を曲げて顔を近づけると、伸びてきた手がアタシの髪を片方耳にかけた
「“彼女”のアタシは、“芸術家”じゃなくて“彼氏”でいてくれることを望んじゃうんだよ
そんなの、本末転倒じゃん」
「なんか、思ったんだけど」
「うん」
「あこは、多分一番俺のファンだよ」
「……気付くの遅くない??
あんたの外見だけにひかれてるファンと一緒にしないでよ」
「……そっか」
「アタシ以上のファンは、後にも先にも出てこないんだからね」
「……うん」
アタシは月に触れるくらい腕を空に向けて伸びをした
ふと影がアタシに伸びてくる
段上にいるロシアンブルーが立ち上がってて、アタシより頭一つ分以上高い場所にある顔を見上げると、ぎゅっと頭を抱きしめられた
学ランの下の黒のロンTは、彼の匂いがする
そしてアタシがその美しさに魅かれているのなら
オルゴールケースの中に入れて閉じ込めてしまいたいけれど
っていうか、閉じ込めかけたんだけど
変わらず空を見上げている彼の顔を見てクスクス笑う
「ほんとはね、今でも、ケータイに登録されてる女のアドレス全削除したいんだけどね」
「ああ~……うん、アハハ」
「束縛したくないの
……自分がそんな女に成り下がるのもイヤなの」
彼の顔を目に焼き付けたくて腰を曲げて顔を近づけると、伸びてきた手がアタシの髪を片方耳にかけた
「“彼女”のアタシは、“芸術家”じゃなくて“彼氏”でいてくれることを望んじゃうんだよ
そんなの、本末転倒じゃん」
「なんか、思ったんだけど」
「うん」
「あこは、多分一番俺のファンだよ」
「……気付くの遅くない??
あんたの外見だけにひかれてるファンと一緒にしないでよ」
「……そっか」
「アタシ以上のファンは、後にも先にも出てこないんだからね」
「……うん」
アタシは月に触れるくらい腕を空に向けて伸びをした
ふと影がアタシに伸びてくる
段上にいるロシアンブルーが立ち上がってて、アタシより頭一つ分以上高い場所にある顔を見上げると、ぎゅっと頭を抱きしめられた
学ランの下の黒のロンTは、彼の匂いがする