☆ハイローハート
MJの横に座ったナルが「今日も占いグッズ持ってんの~?」と聞いて無視されている
理一が自分の恋心に気付いたあの日、一緒に話を聞いていたとよきに切り出してみる
「理一、さやかとやっていく事にしたんだ」
「……いや、別れ話したら激情した女が階段から落ちて骨折したんだよ」
「マジで……」
「責任感じて、送り迎えしたり学校でもずっと付き添いっぱなし
あれ多分、別れられねーよ」
……それも、MJに言わせたら強いつながりなんだろうか
一緒に過ごしている内に理一の中からモロが消えて、そこをさやかが埋めていくのかな
まあ、でもそれもアリだよね
「お前は、失恋したって本当なわけ?」
とよきが話を変えたから、頭を切り替える
「フラれたわけじゃないけど、恋を失くしたのはホント」
「ふ~ん」
ととよきは反応薄く自分のケータイを取り出した
メールを作成しているのか、親指を動かし続けたままとよきはこちらを見ずに言う
「んじゃ、また一緒に遊べるな」
「やめてよ、あんた達と一緒にいたら男と出会わないじゃん」
「出会わなくていいんだよ」
「彼氏できないじゃん」
「もう作らせるか」
「そんなの寂しいし……」
「だから、俺……らが、いるだろ」
とよきが一瞬だけケータイから目を離してアタシを見たから言葉に詰まる
お互いが何か一言を発しようとした瞬間、ナルの選択した曲のイントロが大音量で流れ出し……
ナルがマイクを通して「イエイッッ!!」と叫んだ声が割れて、MJのみならずアタシも両耳を塞いだ
失恋見舞いのカラオケらしいけど、これじゃ元彼の美声が恋しくなるって……
理一が自分の恋心に気付いたあの日、一緒に話を聞いていたとよきに切り出してみる
「理一、さやかとやっていく事にしたんだ」
「……いや、別れ話したら激情した女が階段から落ちて骨折したんだよ」
「マジで……」
「責任感じて、送り迎えしたり学校でもずっと付き添いっぱなし
あれ多分、別れられねーよ」
……それも、MJに言わせたら強いつながりなんだろうか
一緒に過ごしている内に理一の中からモロが消えて、そこをさやかが埋めていくのかな
まあ、でもそれもアリだよね
「お前は、失恋したって本当なわけ?」
とよきが話を変えたから、頭を切り替える
「フラれたわけじゃないけど、恋を失くしたのはホント」
「ふ~ん」
ととよきは反応薄く自分のケータイを取り出した
メールを作成しているのか、親指を動かし続けたままとよきはこちらを見ずに言う
「んじゃ、また一緒に遊べるな」
「やめてよ、あんた達と一緒にいたら男と出会わないじゃん」
「出会わなくていいんだよ」
「彼氏できないじゃん」
「もう作らせるか」
「そんなの寂しいし……」
「だから、俺……らが、いるだろ」
とよきが一瞬だけケータイから目を離してアタシを見たから言葉に詰まる
お互いが何か一言を発しようとした瞬間、ナルの選択した曲のイントロが大音量で流れ出し……
ナルがマイクを通して「イエイッッ!!」と叫んだ声が割れて、MJのみならずアタシも両耳を塞いだ
失恋見舞いのカラオケらしいけど、これじゃ元彼の美声が恋しくなるって……