☆ハイローハート
待ち合わせは駅前にできたショッピングモールの入り口に17時
お昼過ぎに家を出たアタシはクリスマスイブだっていうのに一人でウロウロとウィンドウショッピング
それこそ、とよきが付き合えよって話なんだけど……
「前日、理一とナルとクリスマスイブ前夜祭をするから」
というわけのわからん理由で待ち合わせを夕方にされてしまった
ま、どーせ合コンだろうけど。
ショーウィンドウにうつる明るい茶髪の自分にもやっと慣れてきて、マフラーをしていない首元をくるくるに巻いた毛先が飾っている
16時半過ぎには待ち合わせの場所について、人通りを見ながら建物の壁にもたれていた
スマホを取り出して、モロから届いていたメールに返信する
友達のブログをチェックしたり色々していると、視線の先にアタシの目の前に立つ足が見えて顔をあげた
……とよき、じゃない
大学生か……それよりももう少し年上?くらいの男の人が笑顔で立っていて、アタシに何かを話しかけている
ちっとも何言ってるか聞こえないんですけど
ONE OK ROCKの勉強中なんで……
アタシの髪に隠れて見えてないのかな??
と、アタシはゆっくりと髪に隠れた耳に指を寄せてイヤホンを取り外した
「さっきからずっとここにいるけど、クリスマスイブに待ちぼうけ?」
そう言われて手に持っていたケータイで時間を確認すると、17時……過ぎてるじゃん
その男の人は他の人には見えないようにコートの内側のポケットをアタシに見せてきた
札束が入っている
「……すごい」
思わずそれを見て呟くと「ギャンブルで勝ってさ、派手に使おうと思って」と男は笑顔を見せた
ここまでの札束は見たことないけど、多分30万~50万くらいはありそう
と目が釘付けになっていると、今度は周囲に聞こえないくらいの声の大きさでアタシに打診してきた
「いくらで付き合ってくれる?」
お昼過ぎに家を出たアタシはクリスマスイブだっていうのに一人でウロウロとウィンドウショッピング
それこそ、とよきが付き合えよって話なんだけど……
「前日、理一とナルとクリスマスイブ前夜祭をするから」
というわけのわからん理由で待ち合わせを夕方にされてしまった
ま、どーせ合コンだろうけど。
ショーウィンドウにうつる明るい茶髪の自分にもやっと慣れてきて、マフラーをしていない首元をくるくるに巻いた毛先が飾っている
16時半過ぎには待ち合わせの場所について、人通りを見ながら建物の壁にもたれていた
スマホを取り出して、モロから届いていたメールに返信する
友達のブログをチェックしたり色々していると、視線の先にアタシの目の前に立つ足が見えて顔をあげた
……とよき、じゃない
大学生か……それよりももう少し年上?くらいの男の人が笑顔で立っていて、アタシに何かを話しかけている
ちっとも何言ってるか聞こえないんですけど
ONE OK ROCKの勉強中なんで……
アタシの髪に隠れて見えてないのかな??
と、アタシはゆっくりと髪に隠れた耳に指を寄せてイヤホンを取り外した
「さっきからずっとここにいるけど、クリスマスイブに待ちぼうけ?」
そう言われて手に持っていたケータイで時間を確認すると、17時……過ぎてるじゃん
その男の人は他の人には見えないようにコートの内側のポケットをアタシに見せてきた
札束が入っている
「……すごい」
思わずそれを見て呟くと「ギャンブルで勝ってさ、派手に使おうと思って」と男は笑顔を見せた
ここまでの札束は見たことないけど、多分30万~50万くらいはありそう
と目が釘付けになっていると、今度は周囲に聞こえないくらいの声の大きさでアタシに打診してきた
「いくらで付き合ってくれる?」