☆ハイローハート
俺と

とよきと

あこと

MJの家の1階にある占いスペースにいた

ナルは、珍しくナル主催じゃない合コンと重なって欠席



静かに流れるヒーリングミュージックのような音楽

遮光性の高そうなカーテンは窓の脇でまとめられて、室内は明るい

ワゴンになったテーブルには水晶や、タロット、振り子みたいなものもある

ペン立てに立ててあるシャープペンシル1本にまで趣向が凝らされてあって、ムードが半端ない



「鑑定料って、おいくらでしたっけ??」

「……」

「友達割引して3千円だよね??」

答えないMJのかわりにあこが言ったけど、MJが即否定

「友達じゃないわ」

……はい、すいません

ごめんなさい


以前ミスドで占ってもらった時に比べると、彼女はがらりと雰囲気がかわった


一時少し明るくなった髪色は元の色に戻されているけれど、センター分けから横分けになってさりげなく耳にかけられている
ストーンとしたストレートの髪だったのに、毛先がふんわりと丸くなっていて……
あごまでだった長さが今では肩より少し下あたりまで伸びている

陶器のような肌
涼しすぎるくらいの目元はマスカラで強調されていて目力がある


なんて観察していると、居住スペースに続くと思われる扉が開いて女性が顔を出した


「はぁい♪」


高そうなティーポットとお揃いのティーカップを大きなトレイに乗せて持ってきたその女性は顔がMJにそっくりで、真っ白なシャツにピンクのエプロンをして、ピンクのヒラヒラした膝丈スカート姿は、若妻のよう

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