☆ハイローハート
わかるようなわからないような理由を言われて、「はあ……」とあいまいな相槌を打った


「ここの占いスペースは今は私が使っているけれど、元は母がここで占っていたのよ」

「へえ」


MJが説明してくれたけれど、今いち答えになっていないような

ま、いっか


「母親ながら、彼女の占いの信憑性の高さには驚くのよ
本当は1時間程度の鑑定だけど、今日は寿里にゆっくり見てもらって」

「お母さん、もし何かわかっていることがあるなら、ちゃんと言ってよ」

MJは母親が入れた紅茶を俺ととよきに差し出しながら言う

「おばさんが入れてくれる紅茶、喫茶店のよりおいしいから大好き」

と手を合わせているあこ

とよきは細工の施してある高級そうなティースプーンに見入っていて……俺は訳がわからずキョトンとしていた


「そう?
寿里の邪魔になっちゃうかと思ったんだけど」

「いいえ、むしろ、そんなにわかりやすいなら見逃せないわ」


間山親子の会話はどんどん難解になっていく


「理一くん、手、貸して」


MJのお母さんが手を差し出してきた

「母に見てもらうと、5万円よ」

とMJに横から言われて、手を出せなくなる

「やーね、寿里のお友達にそんなこと言わないわよ
はい、手」

と更に催促されて俺は右手を差し出した

「そっちじゃないわよ、左
……理一くん」

左手を掴まれて、肩にそっと触れられるとものすごい痛みが走った

しめつけられるみたいに痛い


「ん、女
これ、今取っても意味ない」

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