☆ハイローハート
腕を解放されると、一気に痛みが和らいだ

……何の関節技だ、今の

結構格闘技見てきてるけど、こんな技みたことない


「やっぱりね、お母さんありがとう」

MJはそう言うと、ティーポットの乗ったトレイを母親に渡してドアを開けた

そのドアをMJのお母さんがくぐっていく瞬間、MJが何かを話しかけている

そしてお母さんは一度首を振って、うなずいた


なんか、魔女の館にきたみたい

俺は自分の左手をさする

……あ~マジで痛かった


「痛いの??」

あこが聞くからうなずいて「すげー関節技だった」と言う


戻ってきたMJが座ると、緊張感が増した


「以前、新しくできた彼女といつ性交渉ができるのか、という質問だったけれど今日は何かしら??」

もう、その一言ですっかり言えなくなる俺

とことん弱い


「あの、さっきの関節技、なんなんすか??」

「関節技??」

「お母さんの」

MJは(ああ)という顔をすると、タロットや水晶が乗っているワゴンを引き寄せた


「私が使うのはこういった占い道具だけれど、母が使うのは第六感」

「第六感……」

「わかりやすくいうと、私は占い師だけれど、母は霊媒師よ」

「れ……霊??」

「痛かったのかしら??」

「かなり」

というと、MJはくすりと笑った

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