☆ハイローハート
(あ、これだ……インフィニティークロス
みさきのネックレス)

確かにそれはティファニーの物だった


値段を見たり、それ以外のネックレスを見たりしていると、とよきが静かに話し出す


「あこのタイプってさぁ、俺じゃないじゃん」

「……は?」

「インドアな、低血圧っぽい男が好きじゃん、アイツ」

「低血圧??」


とよきは無表情で話すから意図もわからなければ、行く先も見えない


「お前さあ……
中学生の頃につきあってた女も、さやかの次くらいに人気のあった女だろ?」

「うーーん」

「今の彼女はさやか」

「あーー」

「しかも、ナルがめっちゃ気に入ってた諸岡もあっさり食ったじゃん」


“うー”とか“あー”すら返答できなくなる


「さらには、あこにいっつも気にかけてもらってるだろ??」

なんだなんだ


「お前のどこが良くて女は寄ってくるわけ??」

「……さあ?っつか、あこは違うだろあこは!!」

「一緒だろ、非道なことしても、あこはお前のこと見捨てねーじゃん」

「そうか??」

すっげー無視されてたぞ??


「元カノに会いたいなら、会えばってさ……」


とよきが呟いた言葉

確かに昨日あこが言ってた

「結局あこは、俺の事好きとかねーんだよ」

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