☆ハイローハート
さやかの怪我は完治して
春休みに入って
あこととよきは仲直りして
ナルと風香ちゃんは付き合い始めて
……二年目の高校生活が始まろうとしている今
潮時だと思った
俺の中でMJは神格化していて、あの日言われた通りにしようと決意していたのに、春休み中はさやかに全く会えずにいた
電話はつながったりつながらなかったり
メールは返事が来たり来なかったり
……避けられてる?
と思うような
そして俺は新学期を次の日にひかえたある日
「どうしても話したいことがあるから、何時でもいいから連絡がほしい」とさやかにメールした
返事は来るのか
電話はかかってくるのか
わからなかったけれど、その日は一日家で蜘蛛の糸を片手に過ごした
芥川龍之介の作品は短編で、初めての俺にはすごく読みやすい
なんか、もっと……「いとおかし……給ひけり」みたいな口調の本かと思いきや、芥川さんってそこまで昔の人じゃないんだ
リビングのソファーを占領していると龍一がやってきて、ケータイ片手に冷蔵庫をあけてジュースだのお菓子だの物色している
「なあ龍一……あれ以来、みさきからメールきたりした??」
「ああ~~~、……まあ、来たけど」
来たのか
「なんのメール??」
「近況報告とか」
「どんな?」
「……自分で聞けば?」
「ケータイ見せろ」
「は?いやに決まってんだろ!!」
春休みに入って
あこととよきは仲直りして
ナルと風香ちゃんは付き合い始めて
……二年目の高校生活が始まろうとしている今
潮時だと思った
俺の中でMJは神格化していて、あの日言われた通りにしようと決意していたのに、春休み中はさやかに全く会えずにいた
電話はつながったりつながらなかったり
メールは返事が来たり来なかったり
……避けられてる?
と思うような
そして俺は新学期を次の日にひかえたある日
「どうしても話したいことがあるから、何時でもいいから連絡がほしい」とさやかにメールした
返事は来るのか
電話はかかってくるのか
わからなかったけれど、その日は一日家で蜘蛛の糸を片手に過ごした
芥川龍之介の作品は短編で、初めての俺にはすごく読みやすい
なんか、もっと……「いとおかし……給ひけり」みたいな口調の本かと思いきや、芥川さんってそこまで昔の人じゃないんだ
リビングのソファーを占領していると龍一がやってきて、ケータイ片手に冷蔵庫をあけてジュースだのお菓子だの物色している
「なあ龍一……あれ以来、みさきからメールきたりした??」
「ああ~~~、……まあ、来たけど」
来たのか
「なんのメール??」
「近況報告とか」
「どんな?」
「……自分で聞けば?」
「ケータイ見せろ」
「は?いやに決まってんだろ!!」