☆ハイローハート
折れるの早かったな


お茶を飲んで、俺はがっついてないってところを散々アピールして帰ればいい


なんて思いながらエレベーターの中でとよきの顔をうかがうと、神妙な面持ちで不埒な考えを抹殺しているような表情をしているからちょっとおかしくて笑いそうになった


さすがに笑わなかったけれど


玄関の鍵をあけるとまっくらな室内が一日分のこもった空気を放つ


……6時間、だって

電話してくればいいのに


これでもとよきなりに、ものすごくアタシの事大事、にっっっ!!!


アタシに続いて靴を脱いだとよきがアタシの手を握ると、部屋に向かって超特急


バッタン……と閉まったドアの内側で、キス


と思った瞬間、制服のブラウスの第3ボタンまで開けられていた


ど こ が がっついてないってーー!!!


腰を片腕で抱かれてくるりとベッドに背を向けられると、足をひっかけられた


「!!!」


ベッドをゆずるようにサリーとカブがアタシの両サイドから飛び降りて行く


一瞬でアタシは天井を仰いでいて、

でもその淡いブルーの色は、とよきの熱っぽい瞳に遮断されてしまった




「Misfortune」の巻






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