☆ハイローハート
MJに言われた事には基本逆らわない

逆らうと、バチが当たる気がする

リアルに、MJがバチをもって追いかけてきそうだ

んで、バチを投げつけられそう

そして理不尽に「バチが当たったのよ」といわれそう


……とか本人に言ったら、すっげー高い石を送りつけられそうだけど

「この石を持っているとバチが当たりません」……とか言って

いや、笑い事じゃなくて。


あこはMJに手のひらを見せている

「だから、ここ、この線が薄いからくじ運が悪いのよ」

「でもさ……そんな事言ったって、線が濃くなるとかあるの??」

MJはあこの手のひらを爪でギギギーと引っかいた


「いたっ!痛いって」

「こうやって、自分で線作ればいいじゃない」

「そんな無茶な」

「自分で開運に持っていかないと」

「それって、自分で手に線描けってこと?」

「アリでしょ」


……アリ、なのか??



電車を乗り継ぐことニ回

空港に向かっているだけあって、見える空を横切る飛行機の数が増えていく

そして、だんだんと大きくなっていく

飛行機も、みさきに会えるドキドキも

だんだんと大きくなっていく

飛行機の轟音も、俺の心臓の音も


あの日、抱きしめてあげられなかった俺に、もう一度……ギュッとさせて

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