☆ハイローハート
そ・し・て

次の日の日曜日

俺は昼前からお出かけの格好をして、いつもは適当に濡らして乾かして終わり!な髪もセットしてそわそわしながら過ごしていた

ベッドに座ってもイスに座っても落ち着かず、ケータイを見ては置き

テレビをつけては消し

マンガを読んでは時計を確認した


兄ちゃんがダイニングテーブルに置きっぱなしのカタログを手に取る


スマートフォンのカタログ


「あれ?兄ちゃんスマホにすんの?」

起きたままの格好でソファーでお菓子を食ってる龍一にきくと「もうとっくにスマホだって」と返ってきた

「マジで??
俺もスマホに機種変したいんだけど」

「いーんじゃない?
理一もそのケータイ長いし」

……余裕な龍一の態度に(まさか)と生まれる疑念

「もしかして龍一もスマホだったりする??」

「ん、兄ちゃんが機種変するとき一緒に連れてってもらった」


なんだよなんだよなんだよ

なんで俺だけ仲間はずれなんだよ

俺もこのケータイ長いのに!


俺は自分の部屋にケータイを取りに行くと、車で買い物にでかけた母さんに電話


『もしもし?』

「なっんで兄ちゃんと龍一だけケータイ機種変して俺だけしてくんねーんだよ!!!!」

『何とつぜん、雄一は自分のアルバイトしたお金で機種変したのよ』

「んじゃ龍一は?」

『龍一は、たまってたポイント使ったの』

「俺は??」

『……ちょっと、今夜みさきちゃんが来るっていうからごちそう作る買い物してるのよ今』

と、ごまかされた

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