☆ハイローハート
ショップでみさきと並んで3D のスマートフォンを見ていた

「写真も3Dで撮れるンやって」

「いるか?3D」

「でも楽しそう」

「うーーーん、あれかっこよくない?」

「デザイン重視?」

3Dのカメラを起動してみさきに向けると、ナナメからウインクしてくれた

……撮れたみさきがめちゃくちゃキレイ

「え?どうどう?
ちゃんと3Dになってる?」

「わからん
……っつかめっちゃかわいく撮れた」

「うそ、わっ、ハハッ!
めっちゃぶりっこっぽい~」

みさきが画面をのぞきこむと、シトラスな香りがする

相変わらず香水じゃなくてこうゆう系が好きなんだ

ってゆうか、ストレートの髪がほんとに長い

「一年間髪切ってないの?」

「……実は、前髪だけ自分で切ってた」

「それはわかるけど」

「近々切るよ、ストレートやったら貞子みたい?
またパーマあてた方がいいかな」

「どっちも似合うからいいじゃん」

みさきが自分の毛先を見つめたまま止まってしまった

俺は3Dケータイを置いて、デザインのかっこいい方を手に取って前から後ろから横から観察


「理一は、口がうまくなったな……」

「そうか?」

「合コンの賜物?」

「そんないうほど行ってないって」

「ま、ナルにもとよきにも彼女できたし……っていっても、理一は彼女いても合コン行ってるし彼女は関係ないか」

「ん~……でもとよきの彼女はあこだし、ナルは風香ちゃんにマジっぽいし」


みさきは“ふ~ん”ってよくわからない相槌をうつと俺が手に持っているケータイをみて「かっこいいね」、と笑った

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