☆ハイローハート
「あの、西田先輩って、今……彼女いらっしゃらないんですよね?」

「はあ……まあ……」

「あのっあのっもし良ければ……
再来週にある花火大会、一緒に行ってもらえませんか??」

「花火大会??」

「はい、河川敷の……」


花火大会
彼女がみさきなら
みさきのことを彼女と呼べたなら……
みさきと花火大会に行けるなら

目の前の女の巨乳をガン見しながら、みさきの浴衣姿を想像する

ダメもとで、みさき誘おう……


「先輩?」

「あ、ごめん、ちょっとまだ予定わかんないわ」

「そー……ですか」

「ごめんね」

「あの、それじゃ……もし、予定がなかったら一緒に行ってもらえますか?」

「うん、なかったらね」

「じゃあじゃあ、メールアドレスとか……」

「いいよ」

「ほんとですか!?」


あ、でもちょっと待てよ
MJに聞いてから……というわけにはいかない

いざMJが脳裏をよぎると、(なんか俺試されてる?ま、まさかMJが送り込んだ刺客とか)と巨乳ちゃんをパッと見た

そう考えると、これみよがしな巨乳も怪しい

ケータイのアドレスを交換しあうと、「夏休みの間、メールしてもいいですか?」と泣きそうな声で聞かれた


「いいよ」


断じて巨乳に惹かれたわけじゃない

みさきに誓う

これがたとえMJの刺客でも、俺はぜーったい誘惑に負けませんから

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