☆ハイローハート
妥当な反応なのかもしれない

みさきのいない一年間に何があってそうなったのか、俺の感情の変化を何ひとつ知らないんだから

「あんなにかわいいかわいいってべた褒めしてたくせに」

……そんなことを言ってた記憶すらない
みさきの前で……バカじゃねーの、俺

「ま、でも理一やったらすぐに彼女できるよ
うんうん」

「作る気ねーもん」

「え?なんで??」

「……好きな、子が、いるから……」


ド、ドキドキしてきた

みさきの表情を確認するようにチラッと見ると、思いのほかニコニコして俺を眺めてて拍子抜け


「なんだよ」

「ん?初めて会った日も、今みたいに“俺の好きな子は~、子犬みたいで~”ってゆってたなって思い出してん」


うまく伝わらないもんだな

「また子犬みたいな女見つけたん??
理一ならイケるって、押せ押せ!!」

ほんとに俺ならイケんだろーな



「みさきっ!……俺」「あ~っ!そうや!!」



……なんすか、それ
話のかみ合わなさ、半端じゃないんですけど


「理一、焼肉屋さんのバイトはいつ入ってるん??」

「平日はサッカー部があったりするからまばらだけど、土日はほとんど入ってるよ」

「え~、部活って、部活してるかしてへんかわからんくらいの部活やろ?」

「それは1年生だったからで、夏休み明けから県予選とかあるし、2年生になったから全然違うんです」

「そうですか、それはそれは……」

「県予選、応援きてね」

「行っていいの~?行く行く!!」

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