☆ハイローハート
「15時頃からだから2時間しかいれないって思ってたらさ
ナルが口きいてくれて、みんなが帰った後1時間プール貸切してもらったんだよ」

プールの貸切??

「あれは楽しかった
広いプール貸切は超気持ちよかった」

とあことMJが「ね~」なんて笑っている

「とよきくんの潜水はすばらしかったわ」

MJが珍しく男を褒めて、俺はギョっとする

「とよきなんてアタシ達が浮き輪でぷかぷかしてる1時間、ずっとノンストップで泳いでるんだよ
ほんと、水中で生活した方がいいって」

あこもいつになくテンションが高めだし


「……みんな水着きたって事?」


俺は神妙な顔をして聞いた


「そりゃそーだろ」

そりゃ、とよきは女の水着なんて見慣れてるかもしれないけど

「ナルがさ、諸岡の後ろ姿見ても気付かなかったみたいで、ずっと後つけてんのは笑ったな」

とよきが思い出し笑いして、あこが「あの背中じゃね」というから頭にクエスチョンマークがいっぱい浮かんだ

「背中??」


監督との会話を終えたみさきが身を乗り出してくる

「MJの水着似合ってたね
また行こう~
一回しか着ないなんてもったいないやん!!」

MJの水着……

「MJ、ビキニ?」

「MJは、昭和なビキニ、な?」

「ええ、私は顔が昭和だものね」

…………

「みさきも、ビキニ?」

「そーやけど?」

なんで俺も誘ってくれないわけ

俺も行きたかった、マジで……


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