☆ハイローハート
「でも、アタシはあこと行こうと思って応募したし……」

「だって、9月3日なんて俺の誕生日にどんぴしゃなんだよ?
もう俺のために用意されたとしか思えない」

「う、うーん」

とみさきはあこの顔を見ているけど、なぜかご機嫌がよろしくない彼女は一言も発さない


「わかった!好きな子誘って、映画いけば?」

みさきが俺を指差して言うけど、俺はとっくにクルージングに好きな子誘ってるんですけど?

「俺、クルージングがいい」

「わがままか!!」

「自腹!自腹で行くから!」

「え?自腹??」

「あことみさきは招待券で行けばいいじゃん
俺ととよきは自腹で行くよ」

「とよきも?!」

「だって、あこが行くならとよきも行くだろ」


みさきはすっかり困りきって「あこ、どーする?アタシあこに任せるけど」と判断を委ねてしまった


「あげる、招待券」


あこはあっさり決断する

え?じゃ、俺とみさきの二人っきり??

「またMJに何か当ててもらおうよ
だから、クルージングは理一ととよきで行けばいーじゃん」

なんでやねんッッ!!

思わず関西弁になるくらい


「え~?俺は~~??」

いや、ナル……男三人でクルージングはないから

っつか、とよきと二人でクルージングはもっとないけど


「なんで誕生日に男とクルージング行かなきゃいけないんだよ!!」

「おもろーい」とみさきが手を叩いているけど、戸惑っているのは俺、おかしがっているのはみさき……

ラブラブなはずの二人は……

えーーーっと

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