☆ハイローハート
あーあ、声かけちゃった


でも、もう遅い


上級生の6つの目が突き刺さる



ハーフ女は丸いのに釣りあがった目をこちらに向けて、驚いた顔をした


場の空気が凍ったのを感じて、もう一度同じことを繰り返し聞く



「助けが必要?」

「いらん」

「……あっそ」



アタシはその場をスルーして歩き始める



……どう見ても外国人の血がまざってるような顔つきで

髪も天然の栗色って感じの柔らかさだし

身長もアタシくらい?の高さで……


スラッと、なんか英語をペラペラ~と話しそうなのに



“いらん”って




めちゃくちゃ関西人じゃん



しかも、人の好意を……



ムカッ




背後から走ってくる複数の足音を感じて振り返ると、慌てた様子の上級生たちが走ってきてちょっと焦った





何?矛先がアタシに向かって追いかけてきた???






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