☆ハイローハート
「どこ行くん?」
「あこの所行く
……話したいから」
とよきがカバンを持ち上げて、「一週間以上サリーとカブにも会ってないし」と呟いた
「え??」
俺はのんきにも、とよきが帰ったらみさきと二人っきりじゃんラッキーなんて思って
今夜も母さんと一緒に飯つくって、食ってから帰るのかな~って思いながらベッドに腰掛けた
「カブの缶詰がなくなってないか確認したいし」
そう言って部屋を出ようとするとよきのシャツのすそをみさきが勢いよくつかんだ
「ちょっと待って、カブの缶詰って……
あこから聞いてない??」
「……なにを??」
「カブは……」
みさきの言葉を最後まで聞かずにとよきはもう飛び出していた
隣だから、靴もはかずに……
慌てて俺とみさきもとよきのあとを追うと、インターホンを鳴らしてドアを何度も叩いている
応答があるまで何度も繰り返したけれど、あこの家には誰もいなくて……
とよきはイラついたように廊下にある消火器の入った真っ赤なケースを殴り、ずるずると壁に背中をすりつけて三角座りしたひざに顔を埋めてしまった
「俺だって、カブが好きなのに……」
「あこの所行く
……話したいから」
とよきがカバンを持ち上げて、「一週間以上サリーとカブにも会ってないし」と呟いた
「え??」
俺はのんきにも、とよきが帰ったらみさきと二人っきりじゃんラッキーなんて思って
今夜も母さんと一緒に飯つくって、食ってから帰るのかな~って思いながらベッドに腰掛けた
「カブの缶詰がなくなってないか確認したいし」
そう言って部屋を出ようとするとよきのシャツのすそをみさきが勢いよくつかんだ
「ちょっと待って、カブの缶詰って……
あこから聞いてない??」
「……なにを??」
「カブは……」
みさきの言葉を最後まで聞かずにとよきはもう飛び出していた
隣だから、靴もはかずに……
慌てて俺とみさきもとよきのあとを追うと、インターホンを鳴らしてドアを何度も叩いている
応答があるまで何度も繰り返したけれど、あこの家には誰もいなくて……
とよきはイラついたように廊下にある消火器の入った真っ赤なケースを殴り、ずるずると壁に背中をすりつけて三角座りしたひざに顔を埋めてしまった
「俺だって、カブが好きなのに……」