☆ハイローハート
諸岡みさきは恋をする
ゴールデンウィークを控えた4月下旬
自分の部屋で真剣にペディキュアに取り組んでいると、玄関のドアが開く音が聞こえた
直後に聞こえる男達の会話する声
前回のモロのパンツがもろ丸見え(!)事件があまりに衝撃的すぎたのか、“ガンガン”とノックというよりはドアが強打された後にアタシの部屋のドアが開かれる
「おいっすー」
炭酸の抜けたジュースのようなテンションで理一が入ってきた
「あれ~?みさきは??」
その後からナルがキョロキョロしながら入ってきて、最後にすでにサリーを抱いたとよきが入ってくる
……サリーをすんなり抱けるのはこの世界でただ一人、とよきだけだ
「毎日モロと一緒にいるわけじゃないよ、お互いそれぞれの用事があるからね」
アタシがナルの期待を裏切ると、彼は突然やさぐれたようにアタシのベッドに大の字に倒れた
まだペディキュアが乾いていないだろうから動きたくないアタシが「ちょっと……っ」と言いかけると、とよきがすかさずナルの胸ぐらを掴んでベッドからひきずりおろしてくれる
――ナイス、とよき
しかし、今日モロが男とデートしてるなんて聞いたら……ナルどーするんだろ
偶然だかわざとだか、近くの男子校の洋平くんとかいう男はモロに会うたびにデートに誘っていた
そのしつこい誘いを、モロも上手に関西弁で切り抜けていたけれど……
――「あかん、根負けや……」
とお茶だけの約束で彼の誘いを受けて行ってしまった
恋がはじまる瞬間なんて意外とその辺にゴロゴロ転がってて、きっかけなんて小さかったりするからネ
アタシはナルの顔を見て(ウヒヒ)とほくそ笑んだ
「なんだよ」
そのアタシの顔に気付いたナルがつっかかってくる
アタシが素知らぬ振りをしていると、「みさき、どこ行ったんだよ」と思惑通りの言葉が投げかけられて、ますます心が躍る
それでもまだ軽く視線をそらして、足の爪をふぅふぅしたりしてごまかした
「え、男??」
と、ナルが勝手に焦ってる
だけどアタシ、何も言ってないも~~ん
「え?だって引越してきたばっかで知り合いいねーって言ってたじゃん」
「まあ、でも、かわいいからねえ」
「ナンパ?!」
自分の部屋で真剣にペディキュアに取り組んでいると、玄関のドアが開く音が聞こえた
直後に聞こえる男達の会話する声
前回のモロのパンツがもろ丸見え(!)事件があまりに衝撃的すぎたのか、“ガンガン”とノックというよりはドアが強打された後にアタシの部屋のドアが開かれる
「おいっすー」
炭酸の抜けたジュースのようなテンションで理一が入ってきた
「あれ~?みさきは??」
その後からナルがキョロキョロしながら入ってきて、最後にすでにサリーを抱いたとよきが入ってくる
……サリーをすんなり抱けるのはこの世界でただ一人、とよきだけだ
「毎日モロと一緒にいるわけじゃないよ、お互いそれぞれの用事があるからね」
アタシがナルの期待を裏切ると、彼は突然やさぐれたようにアタシのベッドに大の字に倒れた
まだペディキュアが乾いていないだろうから動きたくないアタシが「ちょっと……っ」と言いかけると、とよきがすかさずナルの胸ぐらを掴んでベッドからひきずりおろしてくれる
――ナイス、とよき
しかし、今日モロが男とデートしてるなんて聞いたら……ナルどーするんだろ
偶然だかわざとだか、近くの男子校の洋平くんとかいう男はモロに会うたびにデートに誘っていた
そのしつこい誘いを、モロも上手に関西弁で切り抜けていたけれど……
――「あかん、根負けや……」
とお茶だけの約束で彼の誘いを受けて行ってしまった
恋がはじまる瞬間なんて意外とその辺にゴロゴロ転がってて、きっかけなんて小さかったりするからネ
アタシはナルの顔を見て(ウヒヒ)とほくそ笑んだ
「なんだよ」
そのアタシの顔に気付いたナルがつっかかってくる
アタシが素知らぬ振りをしていると、「みさき、どこ行ったんだよ」と思惑通りの言葉が投げかけられて、ますます心が躍る
それでもまだ軽く視線をそらして、足の爪をふぅふぅしたりしてごまかした
「え、男??」
と、ナルが勝手に焦ってる
だけどアタシ、何も言ってないも~~ん
「え?だって引越してきたばっかで知り合いいねーって言ってたじゃん」
「まあ、でも、かわいいからねえ」
「ナンパ?!」