☆ハイローハート
なんか、むしろとよきと大西ルカの方がお似合いじゃないですか


「負けたくないって、俺はお前に追いついたことないけど」

「ライバルだね、負けませんよ!」

と大西ルカがガッツポーズ

笑うと八重歯

確かナルの可愛い子リストに入ってるって言ってたっけ


会話に参加せずにいると、ぬるい風がアタシの髪にふきつけて、唇にくっついた


今はまだ決して涼しいとは言えない気温

彼氏にくっつく温度ではない


と髪をよけていると大西ルカが「あ!」と声をあげた


今度は何でしょう?


「今日は予備校ない日だから息抜きデートなんだ
とよきくんも、だよね?」


そういうと彼女は少し先の路肩に止まった車に向かって手を振った


……息抜き、デート??

彼氏いるの???


「そういって油断させて、自分は彼氏に勉強教えてもらってんだろ」

「バレた?だって、彼氏東大なんだもん、利用しない手はないでしょ?」


東大?????

東大っつった???


大西ルカは「バイバイ!彼女も、お邪魔してごめんなさい」と爽やかに手を振って車の方へ走って行く


アタシは笑いきれない笑顔で引きつりつつ、手をヒラヒラと振った


……超絶、アタシの中の悪魔が倍増していくのを感じる

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