☆ハイローハート
「あこ、代わりに聞いてきて」とアタシは拝むように手を合わす

「絶対やだ」

「……MJ」

「自分の事でしょ?自分で解決しないでどーするの」


とあことMJはサッサと行けと言わんばかりにアタシの背中を押す


「ちひろ、アタシは休みやから代わりに用件ききますってゆってきて」

「いいよ」


ちひろ神様!!


「「よくない!!」」とあことMJが行きかけるちひろの腕を引っ張る


みんなに「待ってるから」と説得されて、アタシは1人で校門に向かった


……アタシ待ちじゃないかも知れん

と最後まで希望は失わなかったけれど、アタシの姿を見るとさやかはすぐにこちらに向かってきた

白目むいてぶっ倒れたいけど、意識は飛んでくれない


まともに向き合うとさやかが美少女すぎて物怖じしてしまう

ふわふわに巻いた髪を二つにわけて結んでいると、耳の長い犬みたい

この子って、天然で目が潤んでる……

さやかの目の縁が太陽の光に輝いた


「昨日、あれから……理一くんに家まで送ってもらいました」

「……そう、ですか」


できれば今は、理一の名前を聞きたくない


「理一くんが合コンしたりして遊んだりすることって、はじめてじゃないから」

「うん」

「前にもあったし、その時も最終的にはさやかを選んでくれた」

「うん」


わかってる

知ってる

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