☆ハイローハート
「なんだかんだ言って、モロは理一くんをつなぎとめたいんでしょ?」

MJが見透かしたように言うけれど、そんなつもりはない

「そんなこと、思ってないし……」

「陰気臭い顔しないでよね」

え、それはまた別の苦情ですよね?

ドキっとMJの顔を見ても、フンっとばかりに目をそらされた


…………


――みさきの事が好きって、MJからもみさきに言ってください。――

理一はMJが一番怖かったって言ってたくせに、こうゆう事はお願いできるのね

なんて思っていると、MJがあこを指差した


「クルージングの夜一緒にいたんだから、止められなかったあこも悪いわよ」

「なんでよ!あの日MJに電話して“止めた方がいい?”って聞いたら“自分の気持ちに向き合うチャンスだからほっとけば?”って言ったから止めなかったんでしょ!」

「でもまさか性交渉に至るとは思ってなかったのよ」

「相手が理一なんだから容易に推測できるじゃん!!」

「モロがこんなにすぐ理一くんに流されるバカだと思わなかったの!!」

……バカって言った、MJが

「いーや、MJは絶対モロが理一のことになるとバカになることなんてわかってたはず
そういうの、一番見抜く女でしょ!」


待て待て

セイセイセイ!!!


「バカっていうなァ~~~」


「じゃあ、尻が軽い」とあこが言いなおすから……

「もっと悪いやろ!」と怒ると

「じゃあ、性の権化」とMJが更に言いなおす


……


「そう、私はこの世に降臨した性の権化…ってどういう世界観やねん!!」


くすりともせずあことMJのしれっとした視線に突き刺された

誰かMJとあこの暴言を止めて~~

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