☆ハイローハート
結局、なんなん???


アタシはMJのケータイを彼女に返すと、ため息をついた


「シャキっとダメならダメって言ってあげれば?
そして、陰気な空気を漂わせないで」


とMJに言われて困ってしまう

あこがロングヘアーをサイドに寄せて熱くなった首を教科書で扇いでいた


「モロがいない1年間、理一の行動は粗悪だったこともあったけれど……
一生懸命取り戻そう、やり直そうとしてたのも知ってるから、あいまいなままだと……ちょっと理一が不憫だよ」


「不憫といえば……」

MJが何かを思い出したように呟いて、突然にアタシに消しゴムを投げつけた


「昨日、待ってるっていったのにさやかと話した後サッサと帰ったでしょ!!」

「……え?」

「待ってたのよ?落ち込んで戻ってくると思って」

「……ああ……ごめん、……ぼーっとしてて」

「ぼんやりしてるから判断が鈍るのよ」


MJのその言葉にグサっときていると、あこが「そこまで言うことないでしょ!色々な女が出てきてモロだってダメージくらってるんだから」とかばってくれた

「よく言うわね!ダメージを受けてるのは自分だけじゃないのよ!」

……そ、それもそうかも


でも、まって、とにかく、ケンカはやめよう


「ごめん、昨日はちょっと色々考えてたらいつの間にか1人で家に帰ってしまってた
ちゃんとさやかと何を話したか話すから、聞いて……」



決して楽しい話ではないけれど、こんなことでアタシ達がケンカをするのはおかしいもん



とさやかから言われた言葉を一字一句二人に伝えた

とげとげしい空気がなくなって、アタシはふぅ~と息をついた


「ちゃんと、理一に話す
アタシは国坂くんを選ぶって決めてること」


最後にそういうと、あこは長い長いまばたきをした


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