☆ハイローハート
アレ?また理一背のびた?
こんな見上げてたっけ??
アタシはまた顔を少しだけのぞかせてエントランスを見た
「もう帰ったよ」
と理一に言われて、元に戻ってくる
「聞いてた?」
「……うん、あんたがいつ殴られるか気が気じゃなかった」
「ハハ……」
理一が苦笑いしている顔を横目で見ていると、ちょびっと胸が痛む
だけど、アタシは……素直に心配なんてしてやんない
「もう、なんでアタシがあんたの心配なんかしなきゃいけないのよ
人に心配かけるようなことばっかりしないでよね!!」
「あこは理一の姉ちゃんだってナルが言ってたわ」
「冗談やめてよ、あんたみたいな弟絶対いや!!
龍一みたいにイイ子ならいいけど、理一はいや!!」
笑って“なんでだよ”って言い返されると思ったのに、全く何も返事がなくて理一の顔色をうかがうとじっとうつむいている目が前髪に隠れてしまっていた
エレベーターのボタンを押してドアが開くと、アタシは理一の背中を押す
「ほら、もう帰ってごはんいっぱい食べて、お風呂入って寝な」
なんとなく一緒にいるのが気まずくてヤツだけをエレベーターに乗せようと思ったのに、ドアが閉まりそうになってもアタシの腕を掴んで離さない理一
(ゲゲッ!挟まれる~)と思わずアタシもエレベーターに乗り込むとドアがしまって上昇し出す
途端に理一が「あこ姉ちゃん!」とアタシの背中に抱きついてきた
「ぎゃあ!!」とリアルに叫んでふりほどこうとしても、やっぱり男の力で羽交い絞めにされると簡単にははずれない
「俺、人生で初めてフラれたんだけど、諦めたくない……
っていうか、絶対諦められない」
……フラれたことには、ちゃんと気付いてたんだ
と少し暴れるのをやめると……後頭部で理一が鼻を鳴らした
「みさきと一緒のニオイがする……みさき……」とニオイをかぐから、渾身の力で体を離すとバッチバチに理一の頭と顔と肩と胸をぶっ叩いた
こんな見上げてたっけ??
アタシはまた顔を少しだけのぞかせてエントランスを見た
「もう帰ったよ」
と理一に言われて、元に戻ってくる
「聞いてた?」
「……うん、あんたがいつ殴られるか気が気じゃなかった」
「ハハ……」
理一が苦笑いしている顔を横目で見ていると、ちょびっと胸が痛む
だけど、アタシは……素直に心配なんてしてやんない
「もう、なんでアタシがあんたの心配なんかしなきゃいけないのよ
人に心配かけるようなことばっかりしないでよね!!」
「あこは理一の姉ちゃんだってナルが言ってたわ」
「冗談やめてよ、あんたみたいな弟絶対いや!!
龍一みたいにイイ子ならいいけど、理一はいや!!」
笑って“なんでだよ”って言い返されると思ったのに、全く何も返事がなくて理一の顔色をうかがうとじっとうつむいている目が前髪に隠れてしまっていた
エレベーターのボタンを押してドアが開くと、アタシは理一の背中を押す
「ほら、もう帰ってごはんいっぱい食べて、お風呂入って寝な」
なんとなく一緒にいるのが気まずくてヤツだけをエレベーターに乗せようと思ったのに、ドアが閉まりそうになってもアタシの腕を掴んで離さない理一
(ゲゲッ!挟まれる~)と思わずアタシもエレベーターに乗り込むとドアがしまって上昇し出す
途端に理一が「あこ姉ちゃん!」とアタシの背中に抱きついてきた
「ぎゃあ!!」とリアルに叫んでふりほどこうとしても、やっぱり男の力で羽交い絞めにされると簡単にははずれない
「俺、人生で初めてフラれたんだけど、諦めたくない……
っていうか、絶対諦められない」
……フラれたことには、ちゃんと気付いてたんだ
と少し暴れるのをやめると……後頭部で理一が鼻を鳴らした
「みさきと一緒のニオイがする……みさき……」とニオイをかぐから、渾身の力で体を離すとバッチバチに理一の頭と顔と肩と胸をぶっ叩いた