☆ハイローハート
秋晴れの空は高い
太陽の下を歩いても汗ばむことはない
心地いい空気は熱を下げて人恋しさを募らせる
――なんで理一が泣くの?
夢の中
何度も何度も理一の涙を拭いて、濡れた手のひらを見つめていると
いつのまにシンクロしたのか???
「泣かないで」
と国坂くんの声がする
理一が泣いていると思っていたのに、アタシの手のひらを濡らすのはアタシ自身の涙
アタシは泣いてなんかない
悲しくなんてない
寂しくもないし
後悔もしていない
「キレイ……」
図書館からの帰り道
日が暮れるのが早くなった夕焼けの町を歩きながらあくびをしたら、横をあるく国坂くんがそう口にした
「ん??」
とあくびの余韻を残したまま聞き返すと、彼は不敵に笑う
「みさきちゃんの目って、普段は黒く見えるんだけど……
涙目になると、深いグリーンに見える瞬間があるんだ」
「……へえ、そう?
涙目なんて自分で見ることないから知らないけど」
「俺はたまに見るよ」
「いつ?」
「……それ聞く?」
アタシは(???)と考えて、なんとなく一つの答えに達すると深追いをやめた
太陽の下を歩いても汗ばむことはない
心地いい空気は熱を下げて人恋しさを募らせる
――なんで理一が泣くの?
夢の中
何度も何度も理一の涙を拭いて、濡れた手のひらを見つめていると
いつのまにシンクロしたのか???
「泣かないで」
と国坂くんの声がする
理一が泣いていると思っていたのに、アタシの手のひらを濡らすのはアタシ自身の涙
アタシは泣いてなんかない
悲しくなんてない
寂しくもないし
後悔もしていない
「キレイ……」
図書館からの帰り道
日が暮れるのが早くなった夕焼けの町を歩きながらあくびをしたら、横をあるく国坂くんがそう口にした
「ん??」
とあくびの余韻を残したまま聞き返すと、彼は不敵に笑う
「みさきちゃんの目って、普段は黒く見えるんだけど……
涙目になると、深いグリーンに見える瞬間があるんだ」
「……へえ、そう?
涙目なんて自分で見ることないから知らないけど」
「俺はたまに見るよ」
「いつ?」
「……それ聞く?」
アタシは(???)と考えて、なんとなく一つの答えに達すると深追いをやめた