☆ハイローハート
……どうしよう

「飲んでみて、ミックスジュースの豆乳割り」とまた話が飛ぶ


……気持ち悪い
口にしたくない

何が入ってるかわからへんし


「さあ早く」

と口元は笑っているけど、目が怖い

観念してそのマグカップに口をつけて少しだけ傾けると、ちょっぴりだけ舐めた

……想像通りのまずい味


「そういえば、セシルの元カレがしつこいみたいだけど大丈夫?」

は?元カレ??

「6階に住んでいるんだっけ?
アイツはセシルの体目当てだからね、セシルを幸せにできないよ」

……理一のこと??

「その点今の彼はまともっぽいけれど、所詮高校生
セシルを満足させることは無理だろうね」

それって、国坂くん??

そこは本当にアタシのことっぽい


「ブランド好きなセシルには経済力のある男じゃないと」


……それは、アタシじゃない

「悪い虫がつかないようにしていたのに、いう事をきかないから」

とこもるような声で言われて、身の毛がよだつ

隣人の中で、セシルとアタシが相互リンクしているのがあからさま


どうしよう

なんとかして早くこの家を出たい


思い切ってリングの小箱を近くのダンボールの上に置いた


「アタシ帰ります」

「のど渇いてないの?」


……話がかみあわない

< 646 / 756 >

この作品をシェア

pagetop