☆ハイローハート
5階で降りてモロの家のインターホンを鳴らしても、ドアを叩いて呼んでも中に人の気配はない

相変わらずケータイもつながらない


理一ママは「もう一回家に戻ってみる」と1人で上がっていった


「お前ら、みさきの友達だろ?
どこにいるとか検討つかねーのかよ」


龍一は腹立たしげにポケットに手をつっこんでウロウロしている


「どこにいるって……あこと一緒じゃねーんなら」

「MJか国坂くん……たまにちひろだけど」

「あこ、MJに電話してみろよ」

「あり得ないよ、だってMJは今日は学校でクラスメイト相手に稼業してるもん」

「じゃあ国坂は?」

「電話番号しらな……」

……いや、知ってる

アタシの電話からモロがかけた履歴が残ってるはず


アタシはカバンをひっくり返す勢いでケータイを探した


慌てて画面ロックを解除して発信履歴を見るも……今度とよきとお誕生日デートするためにまつ毛のエクステをしようと安いサロン探して色んなところに電話をかけまくったから……色んな番号が入り混じっている


0120スタートの番号は除外

……これは市外局番があるから違うし

……080スタートだっけ?090??


何か覚えやすい語呂があるって言ってたけど……その語呂を忘れた……


080……919……クイッククイック


「あった……080のイチゴにクイッククイック!!!」


アタシはすぐにリダイヤルボタンを押した

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