☆ハイローハート
そんで、一体なんでアタシはこんなとこで24時間以上も寝てんのってば


「あんた、ほんまに覚えてないの??」

キョトンとしてるアタシを見て母親は真剣な顔をした

「しっかりしないと、あんたの意識が戻ったらおまわりもくるんよ??」

「おまわり??」

「ごめんな~~隣人があんな変態とも知らずに~~」


……隣人が変態


パパッと音を立てて脳内のどこかの扉が開け放たれたようだった


セシルと呼ばれて……閉じ込められて

誰か助けてって思ったら……思ったら……


「理一……」

「ん??」

「理一は????」

「理一って、あの男の子??」

「理一はどこ??」


ベッドから降りようとしたら母親が「ちょっと待ち、あんたもお医者さんに診てもらわないと!目が覚めたばっかりやねんし」と邪魔をする


「でも、理一のとこ行きたい!!」

「理一くん?のお母さまにお会いしたけど、みさきのことすごい心配してくれてはった」

「理一のママ??
ママは??どこなん??」

「ママって……あんた、私のことはお母さんって呼ぶくせに」


今、そんな話どーでもいいねん


「ちょっとちづる、看護婦さん呼んできて」

「ナースコールとかあるでしょ」


ちづると呼ばれた女の人は、アタシの枕元に大股で近づくと「これこれ!」とナースコールを押した


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