☆ハイローハート

新しいケータイは最新機種、あこと……理一と一緒のキャリア

ケースや画面保護シールまであこがチョイスしてくれる

笑えるくらいお花柄


ストラップにもお花がついている


「なんでこんなに乙女趣味?
少女マンガみたいになってんねんけど」

ケータイショップであこが早速カスタマイズしてくれたケータイをまじまじと見ながら帰路につく

「病は気から
花って人を癒す力あるじゃん」

あこにいわれてもう一度見た画面裏のケースには濃淡が色分けられたピンクのバラ、ピンクのガーベラ、差し色は葉っぱの緑


「めっちゃ花柄」

くすくす笑って、まだそっけない待ち受け画面や何も登録されていない電話帳を見た

あこは自分のケータイを見ながら赤外線の準備をしている

「短い入院期間ではあったけどさ……
国坂くん、病院に来た??」

「あー……ううん
でも、国坂くんは受験生やから……今大切な時期やし」

「ふ~ん
まあいいけど」


あこと共通の知り合いの番号を全部赤外線送信してもらう


アタシは全く新しい番号だし、メールアドレスも新しく設定しなおさなきゃいけなくて……

慣れきれずにたどたどしい操作をしている内にマンションに到着してしまった


「このまま理一の家行くの?」

「ううん、一旦家に荷物置いてからにする」

「じゃあ、ついていくよ」

「別に1人で大丈夫やけど?」

「まあそう言うなって、別にアタシも用事ないしそれくらい付き合えるから」


5階でエレベーターを降りると、前に病院にも来たおじさん刑事と若い刑事コンビが家の前に立ってアタシを待っていたようだった


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