☆ハイローハート
「高校生の男子が退院するのに、なんで昆布なん」

と言うと、ちづるさんも「アタシも思った」って共感してくれた


「そう?私スキなんだけど……
高校生の男子って退院祝いに何がほしいの?」

母親の横でちづるさんがファージャケットを脱ぐと、中は笑えるくらいの薄着

豊満なバストがばっちり強調されているパープルのレースが付いたキャミソール


ここはアメリカか!!


質問に答えない理一を見ると、案の定ちづるさんにロックオンされてて……

それに気付いたちづるさんが


「めっちゃかわいい~~~♪」


と両手で理一のほっぺたを挟んだ


……理一


「アタシが欲しいのん?
退院祝いはアタシが欲しいのん??」

ちづるさんに攻められるようにそう言われてたじたじしながら、理一は自分の頬に触れる彼女の炊事洗濯とは程遠そうなキレイな手を離した


「ちづるちょっと黙ってて
……で、何が欲しい?
何でもいいよ
みさきを守ってくれた御礼やから、遠慮せんといて」


「あの、じゃあ……」


理一はアタシと母親の顔を交互に見て、俯いてしまった


???


何?何言うつもり??


「何?ちょっと怖いわ、土地とかマンションとか言わんといてね」


と母親が口元に指をあてて苦笑している


「……みさき、さんのっ」

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