☆ハイローハート
「みさき……」

名前を呼ばれて、ついつい「……きつね」と応じてから自分の思考を嘆く

なんでアタシはこんなタイミングでしりとりを……

なのに理一は応えてくれる

「ねずみ……」

アタシは笑いながら「みさき……」と自分の名を言った






好きという感情とか、溢れる愛情とか、恋しい・愛しいだとか、果ては混ざり合うアタシと理一の味ですら、ひとかけらもこぼさないようにぴったりと密着した唇


「キス」からはじまって、ただ募っていく「スキ」って気持ち


エンドレスにつづく、スキとキス


目を閉じて

であった日を

すれ違いながら見つめあった時間を

傷ついた言葉

傷つけた言葉

一方通行ばかりだった二人の気持ちを思い出す


これからは、二人で大切にしていける???


鼻先が触れ合う近さ、少しだけ離れた唇から

「ほんとに……スキだから」

と聞こえてくる


そして再び想いを口移しで伝える行為に酔いしれる


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