☆ハイローハート
「あれは、あんたが幸せになる魔法の言葉、らしいわ」


淡々とそう言う澄んだ目を見て言い返す




「魔法の言葉を唱えても、愛と希望は飛び出さない」




だってボクは今、ひとりぼっちで不安で、今にも消えてしまいそうだ


すると彼女はなぜか微笑んで


“マハリクマハリタ”


と俺に魔法をかけた



『サリー』と呼ばれた彼女が去っていく姿を追う




さあ?

その魔法が効いたかどうかはわかんない


だけど、カブと名づけられて過ごした日々は悪くなかった






もう近くにはいないけど


星を見てボクを思い出すお姉ちゃんのために

星にのせてお姉ちゃんに届くように



いつも唱えてる





“マハリクマハリタ”





――――幸せになる魔法☆













       お わ り
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