☆ハイローハート
「ごちそうさまでした」
片づけを終えてもまだキッチンで色々としている理一ママに声をかけた
「みさきちゃん、いつでも来て~
すごく楽しかった」
「アタシもすごいおいしかったです」
とペコリと頭を下げて玄関に向かう
「俺、みさきの家でWOWOW見せてもらうから」
理一がそう言うと、弟が「理一兄ちゃん、浮気だ浮気」とクッションを抱きながらませたことを言う
その言葉に眉をしかめた理一パパ
「みさきちゃん、こいつが何かしようとしたらお袋さんを蹴りなさい」
「あ、は~い、じゃ、ごちそうさまでした」
理一は靴を履きながら「“は~い”じゃねーよ」とぶつくさ言っている
玄関のドアをあけると、鍋のこもった熱気がふわっと外に流れ出たような気がした
ギギ……ガッチャン
軋む音をたてながらドアがしまると、さっきまでがウソのような静かな空間に立っていた
夢から覚めたような現実感
……でも、夢じゃないね
1階下に下りるだけだから、理一は非常階段のほうへ向かっている
その背中が、現実だって教えてくれる
階段に続く扉をあけて理一がこちらを向いて待っている
彼のそばをすり抜けていくと、シャネル・アリュールの香りがした
この匂いには覚えがある
片づけを終えてもまだキッチンで色々としている理一ママに声をかけた
「みさきちゃん、いつでも来て~
すごく楽しかった」
「アタシもすごいおいしかったです」
とペコリと頭を下げて玄関に向かう
「俺、みさきの家でWOWOW見せてもらうから」
理一がそう言うと、弟が「理一兄ちゃん、浮気だ浮気」とクッションを抱きながらませたことを言う
その言葉に眉をしかめた理一パパ
「みさきちゃん、こいつが何かしようとしたらお袋さんを蹴りなさい」
「あ、は~い、じゃ、ごちそうさまでした」
理一は靴を履きながら「“は~い”じゃねーよ」とぶつくさ言っている
玄関のドアをあけると、鍋のこもった熱気がふわっと外に流れ出たような気がした
ギギ……ガッチャン
軋む音をたてながらドアがしまると、さっきまでがウソのような静かな空間に立っていた
夢から覚めたような現実感
……でも、夢じゃないね
1階下に下りるだけだから、理一は非常階段のほうへ向かっている
その背中が、現実だって教えてくれる
階段に続く扉をあけて理一がこちらを向いて待っている
彼のそばをすり抜けていくと、シャネル・アリュールの香りがした
この匂いには覚えがある