seen you【短編】
「なんだ。今日遅かったじゃん」
「あは・・・ちょっとね」
あのまま屋上に行くと絶対ここに来られると思って、違うところから屋上に来た。
そのことをシュウにも話した。
「彼氏か」
「うん。私が浮気してるって言ってきて、それが原因で喧嘩中」
「じゃあ屋上に来られたらまずいな」
「だから遠まわりしたの」
そのせいで体力限界。
屋上につながる階段はさっきのところと、全く校舎の反対側の階段しかない。
「友達に、彼氏が来たらうまくはぐらかしといてって頼んだから大丈夫!」
「そっか」
私はお弁当箱を開けた。