教室で秘密の?【短】
「だって、先輩のピアスの穴を開けたのって拓也だよね。
ね?飛鳥?」
結の目線は俺から飛鳥に移される。
「うん。部室でやってたのは見たけど。」
確かに拓也に、開けて欲しいと言ったのは 俺だ。
「あっ!!」
何かに思い出したような飛鳥の声
「だから、俺に朝
『榊原先輩のピアスの穴は、誰が開けたの?』って聞いてきたのか。」
訳わかんない質問だな…。って思ったけど、今わかったよ。
そう付け足す飛鳥。
そうじゃなくて、何でそれを速く俺に言わなかったんだよ。
痛い。とか結が言ってたら、普通わかるじゃないか。
そしたら、こんなムシャクシャした思いなんてしなくても良かったのに……。
「痛ぇ!!」
ギュッと
飛鳥の足をおもいっきり踏んでやった。
「どうした?」
心配そうに聞く拓也達には、机の足が丁度重なって
どうなったかわからないらしい。
「教科書が落ちたんだって、この厚い。」
おもむろに机の上にあった教科書を出した。
そうなんだ。
と納得する2人に安心する俺