ブランコ




あの日から忘れないたった独りという事実。



意識してみると




心が引き裂かれそうになる程


辛いんだ。






でも、その痛みにももう



慣れてしまった。






それでも。


たまに、空を見上げると思ってしまう。





"私を必要としてくれる人はいないのかな"と。



無駄だと分かっていても。






そのたびに私は



あの公園に向かう。



自分を戒めるように。







でもこの頃は

そこが唯一の自分の居場所になっていた。




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