イタル~another day~

「なんとなくだけど覚えてます!」

知沙が明るい笑顔で応える。

ほんとに?

「イタルは全然覚えてなかったんだよね~。ひどいよね~?」

バレてる。
でも、それって・・・

「今日も待ってないで置いて行くし・・・」

「あ!『逃げた』ってそのことなんですね?」

「そうそう。ひどいでしょ?でも、こんなに可愛いコに会いに行くんだもん。おばさんは邪魔だよね~?」

玲ちゃんは、わざと"おばさん"を強調して言った。

「邪魔だなんて、そんなことないですよ?それにぜっんぜん"おばさん"じゃないし・・・」

と言って知沙は玲ちゃんの腕をとり、

「・・・ぜひ一緒にまわってください!」

あーあ。
そうなるか?

「いーの?」
なんて玲ちゃんはカワイイ声を出している。

聞いたことねーし。

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