イタル~another day~
前から来た小さなツブに見えていたバイクがどんどん大きくなり、前方の2台のバイクの脇を抜けて、車の前に停まった。

このバイクは総太さんのだ!

本当にすぐ来た!

"そこまでにしてくれないか?"

総太さんの声だ。


"なんのことだ?"

違う声が応える。

前方のバイクから人が降りて、こっちに近付いて来る。


が、ピタリと止まる。

きっと、"この人"が止めたんだ。

"俺はただ、道を聞こうと思っただけだぜ?"

"お前達がそんなのじゃないのはわかってる"

"ほお~"

声は聞こえるのに、

車のすぐ横に立っている二人の顔は車内からは見えない。
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