イタル～another day～
後ろに乗せるのは彼女だけ
なんて決まりを作っていたつもりはなかった。
そもそも誰かを後ろに乗せる
という発想がなかった。
だからと言って、
誰でもかれでも乗せる気にはならない。
ということは、
乗せる
と決めた時点で俺の中で何かが決まってしまう。
"まだ"
は、
まだはっきりさせたくない
の"まだ"だと自分では思う。
もちろん、
決まりの上でも
"まだ"後ろにヒトを乗せることは出来ない。
それだけが理由なら、最初からはっきり
まだ法律で後ろには乗せられないんだよ
と言えば良かっただけの話だ。
知沙への気持ちに気付いたばかりなのに、
栗崎さんへ惹かれ始めている自分を認めたくないだけかもしれない。
