イタル~another day~
ジュンと沼沢先輩が俺を誘った時に聞いてはいたが、
このチームにはピッチャーだけをやってきた選手はいなかった。

但し、上柳先輩という器用な選手がいて、
内野の全ポジションをこなすことが出来た。
それはピッチャーも出来るという意味だ。

イロイロな変化球を投げることもできるので、
先輩をバッティングピッチャーとして、
変化球打ちの練習もした。

赤木が驚いているのは、
その時に見た変化球とは比較にならないキレの良さだろう。

でも、それは仕方のないことだ。

佐野投手ほどのキレがあるならば、
セイショーのエースとしてもやっていけるのだから。

器用だけれども、ピッチャーを専門にやってきたわけではない・・・専門にできなかった・・・というのはそういうことだ。

ちなみに上柳先輩は、
内野のどのポジションもこなすことは出来るが
逆にどのポジションのレギュラーにもなれず
控え選手としてベンチで応援している。

< 255 / 461 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop