イタル~another day~
「じゃあ」
それだけあっさり言うと、玲ちゃんは車を出してあっという間に疾走り去った。

ほんとうにあっさり。

別にこれが一生の別れになるわけではないけど。

総太さんと顔を見合わせた。


「死んだ奴・・・って言ってましたね」

「そうだな」

「お守りから解放されたのは、総太さんにはチャンスなんですかね?」

チロッと顔を見られた。

「逆だ」

「逆?」

「完全にフラれたってことだ」

良くわからなかった。

「わかってるようでわかってないな」
と頭をくしゃって撫でられた。

子供扱いされたみたいだ。

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