3人は学校の人気者
鳴海side
話し合いですんだみたいだ…。
私はドキドキしたながら二人を見ていた。
なんだか、嫌な予感がしたけど気のせいだったのかな?
何かが起こりそうっていうのも気のせい?
「話し合い、終わったみたいだね」
魁くんが、後頭部に両手を組んで言った。
「終わったの?」
私は零くんの前で魁くんを見る。
「終わったよ、山炭がこっちにくる」
今度は零くんが私に言う。
「それじゃあね、海上さん」
山炭くんはこっちに来て挨拶をするから、私も返事をしようと口を開いたら、ほっぺに柔らかいものがあたって言葉を呑み込んだ。
えっ?今…何が起こって…?
てゆーか…あれってキス…だよね?
ほっぺに…キス…。
キス!?
「私、キスされちゃった…」
「鳴海、隙ありすぎ」
戻ってきた瑠衣くんにそう言われて我に返った。
「瑠衣くん…あっ!あの…どうだった?」
聞いてはいけないことかもしれないけど、気になる。
「別に…大丈夫だったよ」
ほっ…。
私は胸をなでおろす。
良かった。
「他にも聞かねーのか?」
「うん、瑠衣くんが言いたくなったら聞く」
ニコッと瑠衣くんに笑いかけると、瑠衣くんの顔は赤くなった。
「瑠衣くん?」
「別に、何でもねー…。ほら教室戻るぞ」
後ろから見ても真っ赤なのが分かる。
ちょっと可愛いかも…。
「オレ、瑠衣が照れるとこ初めて見たかも…」
「鳴海ちゃんがいるからでしょ」
「やっぱそうなのかな?」
零くんと魁くんがそんな話をしているけど、私がいるから照れるなんておかしい…。
他に理由があると思うな…。