3人は学校の人気者


「鳴海ちゃん、ひとつ言っておくけど自分の気持ちに嘘ついちゃいけないよ?それは、自分を苦しめるだけだから…ね?」


零くんが優しく言ってくるから私の目からポタポタと雫が落ちていく。


「私…みんなのこと傷つけちゃうかもしれない…」


「みんなそんなヤワじゃないよ大丈夫、鳴海ちゃんが幸せなら僕たちは何も言わない」


私が幸せなら…?


「でも…」


「言ったでしょ?自分の気持ちに嘘ついちゃいけないよって、だから大丈夫…。好きなんでしょ?だったら言わなきゃ後悔しちゃうよ?」


後悔…私が好きなのは…。


もう一回自分の胸にきいてみる。


うん、やっぱりあの人だ…。


「零くん、私上手くいくかな?」


こんなこと零くんに聞くのはおかしいけど…。


それでも聞かずにはいられない…。


「大丈夫だから、失敗しても僕たちがいるから…ね?」


「うん…零くん、ありがとう」

私はそう言って屋上を出た。



< 113 / 121 >

この作品をシェア

pagetop