3人は学校の人気者
「鳴海ちゃん、焦っちゃダメだよ?思いだすのはゆっくりでいいから…」
零くんは優しく私の肩に触れて私をベッドに寝かせた。
「とりあえず、今はゆっくりしといてね」
なんだかみんな心配してるみたい…。
でも、思い出さなきゃいけないのに…。
魁くんがいて、瑠衣くんがいて、零くんがいた。
みんな私と話してるみたいだったな…。
なんのことを話してたんだろう…。
「なるちゃん、思いだしたくなかったら思いださなくていいんだよ?」
魁くんが私の顔を覗き込む。
「うん…」
ダメなんだよ、思い出さなきゃ…。
どうして、思いだせないの?
「零、これ以上はダメだ、オレ見てられないよ!!」
「ダメだよ、鳴海ちゃんが自分から思いだしたいって思わないと、それがたとえ嫌なことでもね…」
嫌な…こと…。
ズキッ!!
いたっ…。
頭が痛い…。
どうして…。
「分かった…。オレ学校戻るね?」
「僕もそうするよ、後は鳴海ちゃんのお母さんにしてもらってね?」
「んじゃ俺も…」
やだ…3人とも行っちゃう…。
行かないで…。一緒にいて…。おいてかないで…。
一人にしないで!!