3人は学校の人気者
『思いだせるよ、だって瑠衣くんたちのこと好きなんでしょ?』
小さい私が私に言う。
好き?
『そうだよ!なるは瑠衣くんたちが好きだよ!ずーっと一緒にいたいんだ!!』
ニコッと満面の笑顔。
そうだ私もこんなふうに笑いたかった。
『笑えるよ、もうすぐ思いだせるから』
もうすぐ?
『うん♪もうすぐだよ瑠衣くんたちのおかげでね♪』
瑠衣くんたちの…。
『あっ!なるもう行かなきゃ!!じゃあねお姉ちゃん』
そう言って小さい私は行ってしまった。
もうすぐ…。
「鳴海…」
瑠衣くんの声…。
「なるちゃん…」
魁くんの声もだ…。
「鳴海ちゃん…」
零くん…。
「「「好きだ…」」」
好き…。
私の中で何かがはじけるようにいろんなことが頭の中に入ってくる。
『なるちゃん!』
『鳴海!』
『鳴海ちゃん♪』
3人の幼いときの声…。
『『『好き…』』』
思い出す…。
引っ越しの途中で私が事故にあったこと、3人のことを昔から知ってたこと。
私大事なことまで忘れてたんだ…。
やっと、笑えるようになる。
やっと、3人に言えるよ!