暴走ゲーム
「菜摘、昨日はどうだ?」
晴也が必ず毎日聞いてくる。
「いつもと同じ。超気持ち悪い、アイツ」
「もう少しの辛抱だ。だよなあ?」
クラスの男子に聞く。
「あぁ。今そいつの過去とか全部聞き出してる」
「いつの間に・・・」
なんか・・大掛かりじゃない・・・?
「お前のためだからな。だから心配すんなよ」
「うんっ!」
「晴也、分かったぞ」
クラスメイトが言う。
「何?」
「そいつのハツカノ、中1の時にケンカ別れしてる。周りはアイツら、合わなかったって言ってる。口を揃えて」
「じゃあそいつ、嫌われてんだな」
「そういうことだな、うん」
「うわー・・・」
まじ無理だし・・・。
「菜摘、もう少しの辛抱だ」
「分かった・・・」
もう少しってどれくらい・・・?
そう聞こうとして、言葉を飲み込んだ。